「デイケアの仕事ってどんなことをするんだろう?」
「病院や介護施設とは何が違うの?」
「夜勤がないって本当?」
デイケアへの転職を考え始めると、このような疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
私自身も、17年以上病院で介護福祉士として勤務した後、整形外科デイケアへ転職しました。
病院では入浴介助や排泄介助、食事介助など身体介護が中心でしたが、現在は利用者様の「できること」を増やすためのリハビリ支援が中心の仕事をしています。
実際に働いてみると、転職前に想像していたことと違った部分もあれば、「もっと早く挑戦していればよかった」と感じたこともありました。
この記事では、私が勤務しているデイケアでの一日の流れや仕事内容を、実体験をもとに紹介します。
デイケアへの転職を考えている方が、「自分が働く姿」をイメージできるよう、できるだけリアルにお伝えします。
デイケアとはどんな施設?
まず簡単に、デイケアについて説明します。
デイケア(通所リハビリテーション)は、自宅で生活している高齢者の方が日帰りで通い、リハビリや運動を行う介護保険サービスです。
私が勤務している事業所は整形外科に併設されたデイケアで、午前・午後の半日利用となっています。
定員は約30名。
利用者様の多くは要支援の方で、杖や歩行器を使用している方もいますが、自分で歩いて来所される方も多くいらっしゃいます。
また、一般的なデイサービスと違い、食事の提供や入浴介助はありません。
リハビリを目的として来所されるため、理学療法士や作業療法士と連携しながら運動支援を行うことが主な仕事になります。
私の勤務時間
私の勤務時間は8時から17時までの日勤のみです。
病院勤務時代は夜勤があり、生活リズムが不規則になることもありましたが、現在は毎日ほぼ同じ時間に出勤・退勤しています。
利用者様は午前と午後の二部制で利用されるため、一日の流れも比較的決まっています。
土日が休みで、ゴールデンウィークやお盆、年末年始も休みがあるため、家族との予定も立てやすくなりました。
私自身、この生活リズムの変化は転職して良かったと感じる点の一つです。
8:00 出勤・送迎準備
出勤したら、まず最初にその日の送迎表を確認します。
利用者様には事前にお迎えの時間をお伝えしているため、予定どおりに出発できるよう準備を進めます。
その後、スタッフ全員で朝礼を行い、その日の利用者様の情報や連絡事項を共有します。
体調面で気になる利用者様や、送迎時の注意点などもこの時間に確認するため、一日の仕事を安全に進めるための大切な時間です。
送迎に使用する車は軽自動車からミニバン、ハイエースまでさまざまです。
利用者様の人数によって車種が変わりますが、運転に不安がある職員には軽自動車を割り当てるなど、無理なく働けるよう配慮されています。
私も転職当初は送迎に緊張しました。
利用者様のお名前を覚えることはもちろん、ご自宅までの道順や安全な乗り降りの介助など、覚えることが多く、毎日が勉強でした。
しかし、経験を重ねるにつれて少しずつ慣れ、今では利用者様との何気ない会話も送迎の楽しみの一つになっています。
9:00 利用者様到着・リハビリ開始
利用者様が到着されたら、まずはバイタル測定を行います。
血圧や脈拍、体温などを確認し、その日の体調を把握したうえでリハビリを開始します。
続いて水分補給をしていただき、それぞれのプログラムへ進みます。
一日の中でも、この時間帯は特に慌ただしく感じます。
利用者様をご自分の席へご案内したり、荷物をお預かりしたり、体調確認をしたりと、スタッフ全員が役割分担しながら動いています。
来所直後は利用者様も一度に集まるため、どうしても施設内は慌ただしい雰囲気になります。
しかし、この時間を安全に乗り切ることで、その後のリハビリがスムーズに進むため、とても大切な時間でもあります。
個別リハビリ・マシンリハビリ
バイタル測定が終わると、理学療法士による個別リハビリや、マシンリハビリが始まります。
私の勤務先では、マシンリハビリは利用者様が自由に使うのではなく、スタッフが順番にご案内しています。
その理由は、安全面への配慮です。
マシンへ移動する際や、椅子への移乗時には転倒のリスクがあります。
利用者様の多くは元気に歩かれていますが、それでも要支援・要介護認定を受けている方です。
「少しふらついた」「立ち上がる時にバランスを崩した」ということが事故につながる可能性もあります。
だからこそ、一人ひとりの様子を見ながらスタッフが付き添い、安全に運動していただけるよう心掛けています。
マシンには、
- レッグプレス
- レッグエクステンション
- レッグアブダクション
- ローイング
- チェストプレス
- トーソフレクション
- エルゴメーター(有酸素運動)
などがあり、それぞれ利用者様の状態に合わせて使用しています。
集団体操・自主トレーニング
マシンリハビリと並行して、集団体操も行います。
時間は10〜15分ほどで、主にストレッチを中心とした内容です。
身体を大きく動かすというよりも、無理なく身体をほぐし、関節の可動域を保つことを目的としています。
そのほか、自主トレーニングに取り組まれる利用者様もおられます。
「今日は少し調子がいいから頑張ろう」
「昨日より腕が上がるようになった」
そんな前向きな言葉を聞けるのも、この仕事のやりがいの一つです。
私が一番好きな時間
忙しい時間を過ぎると、利用者様もスタッフも少し落ち着く時間があります。
私は、この時間が一番好きです。
利用者様と何気ない会話をしたり、最近の出来事を聞いたり。
「孫が遊びに来たんよ。」
「昨日、畑で野菜が採れたよ。」
そんな何気ない会話の中にも、利用者様の生活や体調の変化を知るヒントがたくさんあります。
病院勤務では、身体介護に追われ、ゆっくり話をする時間はほとんどありませんでした。
しかし、現在のデイケアでは、一人ひとりと向き合いながらコミュニケーションを取れる時間があります。
私にとって、この時間は利用者様との信頼関係を築くためにも、とても大切な時間です。
病院勤務との一番大きな違い
17年以上病院で勤務してきた私が、一番大きな違いだと感じているのは、「介護の目的」です。
病院では、入浴介助や排泄介助、食事介助など、身体介護が中心でした。
要介護度の高い方も多く、毎日の業務を安全にこなすことに精一杯で、利用者様とゆっくり話をする時間は限られていました。
一方、現在勤務しているデイケアでは、利用者様の約7〜8割が要支援の方です。
「できないことを支える介護」だけではなく、「できることを維持・増やす支援」が中心になります。
また、私は以前まで身体介護中心の仕事しか経験してこなかったため、転職当初はリハビリや運動指導が中心の仕事内容に戸惑いもありました。
しかし、もともと運動が好きだったこともあり、今では利用者様と一緒に身体を動かしながら働けることに楽しさを感じています。
まとめ
デイケアは、身体介護だけが仕事ではありません。
利用者様が住み慣れた地域で、自分らしい生活を続けられるよう支えることが、私たちの大切な役割です。
もちろん、新しい職場へ転職することには不安があります。
私自身も、病院からデイケアへ転職するときは不安でいっぱいでした。
しかし、実際に働いてみると、その不安の多くは経験を積むことで少しずつ解消されていきました。
もし今、転職を迷っている方がいるなら、私はこうお伝えしたいです。
「あなた自身が求めている労働環境は、きっとどこかにあります。」
今の職場に不満や疑問があるなら、新しい環境へ一歩踏み出すことも前向きな選択です。
何より、労働はあなた自身の生活の質を高めるものであるべきだと私は考えています。
そして、その満足感は必ず利用者様への関わり方にも表れます。
転職には不安がつきものです。
でも、その不安を少しずつ解消していくのも、自分自身の行動です。
大きな決断をして転職できたあなたなら、その先の不安もきっと乗り越えられます。
数年後に「あのときの選択は間違っていなかった」と笑って振り返られるように、焦らず一歩ずつ前へ進んでください。

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